そこで、理学療法士になるための方法を現役の認定理学療法士がご紹介していきたいと思います。
こんな方におすすめ
- 将来が不安で、資格を取得して就職したい方
- 理学療法士って言葉を聞いたことがあるけどどんな仕事をするのか知りたい方
- 理学療法士になってみたいけど、費用や合格率が気になる方
以上の方にわかりやすくご紹介します。
ポイント
この記事を読んでいただければ、理学療法士について理解ができ、将来への道が少し見えてくるかと思いますので、最後までご覧ください!
では詳しくご紹介していきます。
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理学療法とは?
理学療法士が行う治療方法は、「理学療法」と呼ばれます。
理学療法とは、法律の中で、「身体に障がいのある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行わせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えること」と定められています。
法律の中で挙げられている基本的動作能力とは「寝返る、起き上がる、立ち上がる、歩く」など、人が日常生活を過ごす上で基本となる動作のことです。
病気やケガにより、体力や筋力などが低下したことによって、やりにくくなった基本的動作能力の回復を図ることが、理学療法です。
つまり、
ポイント
理学療法士は、理学療法を行い、患者さんやご利用者さんの基本的動作能力の回復を図るリハビリ専門職です!
理学療法士の仕事内容とは?
理学療法士の仕事内容は、入院・通院する患者さんや介護施設を利用するご利用者さんに対して、理学療法を行い、基本的動作能力の回復を図ることです。
具体例を挙げてみると、
脳卒中、脊髄損傷、骨折、変形性関節症などの病気やケガがあります。
このような病気により、元々行えていた動きができず、日常に支障が生じてしまった状態の際に理学療法士の出番です!
理学療法士は運動・マッサージ・電気刺激などを用いて、このような病気やケガを患った人のリハビリを行っています。
わかりやすくご説明すると、
- 痛みの原因に対して、実際に触り治療
- 適切な運動を指導して筋力強化やパフォーマンスの向上
- 電気刺激など機器を使って治療
など様々な方法で治療して日常への復帰などを目指していきます!
理学療法士になるためには?最短で資格を取得する方法は?
理学療法士になるには、様々なルートでなることができます。
基本は理学療法を専攻とする学校へ行き、知識を習得して国家試験を受ける手順です。
まずは、理学療法士になるための流れについてご説明します。
.理学療法士国家資格の取得方法は?流れは?
国家資格である理学療法士になるには、毎年2月に行われる国家試験に合格し、理学療法士の資格を取得しなければなりません。
理学療法士国家試験の受験資格を得るためには、文部科学大臣に指定されている養成校にて定めらてたカリキュラムを修めて卒業する必要(卒業見込みも含む)があります。
養成校は全国に273校(2019年9月現在)あり、
- 専門学校(3~4年制)
- 短期大学(3年制)
- 4年制大学
が存在します。
また特例として、既に作業療法士の資格を保有している場合は一部のカリキュラムを免除されるため、国家試験受験までの負担が軽減されます
引用:日本理学療法士協会より
国家試験の受験要綱についての詳細は厚生労働省の「厚生労働省の理学療法士国家試験の施行」をご覧ください。
ポイント
最短のルートは上記の通りですが、何歳になろうと関係なく理学療法士の取得を目指す方もいますので、夢は諦めないでください!
最短で理学療法士になる方法
前述のように、理学療法士になるには、受験資格を得るために関連する大学や専門学校に入学する必要があります。
メインとなるカリキュラムはどの学校もおおむね同じ内容ですが、学校によって通う期間が異なります。
できるだけ最短で理学療法士になりたい場合には、
ポイント
在学期間の短い学校を選ぶのがポイント!
4年制の大学ではなく、短期大学や専門学校で3年過程がある学校を選択すれば、最短3年後には理学療法士の国家試験を受験することが可能です。
メモ
ただし、学校によっては4年制の課程のなかで、理学療法士の受験資格だけでなく、スポーツトレーナーの資格を得られるといったカリキュラムを取り入れているケースもあります。
3年生
ココがポイント
最短で取得可能、トータル費用が安い
ココがダメ
周りは4年間で学ぶに対して3年間で習得するので、詰めて習得する
4年生
ココがポイント
じっくりと習得できる、様々な資格も取得可能
ココがダメ
トータル費用が高い
将来の目標を明確にしたうえで、どの学校を選べば「最短」になるのかを考えながら選択しましょう。
働きながら理学療法士になる方法
理学療法士を目指す人のなかには、すでに社会人として働きながら、国家資格の取得を目指す方もいます。
社会人の場合、労働時間が生活の大半を占め、学業だけに専念するのは難しいケースもあり得ます。
受験資格を得られる大学や専門学校の多くは、平日日中のコースが中心ですが、一部の専門学校には、夜間部が存在します。
仕事を辞めて学業に専念するのが難しい場合には、現在の仕事を続けながら、夜間部に通い、受験資格を得る方法が良いかと思います。
注意ポイント
ただし、夜間部であっても、実技のカリキュラムだけは土日の昼間に行われるような学校が多いようです。
学校選びの際には、自身のスケジュールに合わせて受講できる環境かどうかを事前に確認しておくと安心です。
理学療法士になるための大学と専門学校の違い
理学療法士になるためには、まず大学か専門学校を受験して合格し、卒業の課程で受験資格を得ることになります。
同じ理学療法士を目指すとしても、大学と専門学校では、どのような違いがあるのでしょうか。
気になる学費の違いや、その学校を選ぶメリットなど、それぞれの特徴をまとめます。
大学に通って理学療法士になる場合
一口に大学といっても、私立大学と国公立大学の2種類があります。
また、学校によって学部名が異なり、
- 理学療法学科
- リハビリテーション学科
- 保健医療福祉学科
など、理学療法士の受験資格だけでなく、さらに包括した学びが得られるところもあります。
各学校によって特徴が異なるものの、平均的な学費としては以下のとおりです。
理学療法士の受験資格を得るまでにかかる学費
- 私立大学……4年間で560~640万円程度(年間140~160万円程度)
- 私立短大……3年間で360~510万円程度(年間120~170万円程度)
- 国立大学……4年間で250万円程度(年間50~60万円程度)
年間で約平均で150万円前後の費用がかかります!
理学療法士になるために大学を選ぶメリット
理学療法士を目指すにあたり、大学を選ぶメリットは、専門学校に比べて広い視野でより多くのことを学べることが挙げられます。
専門学校と比べて学費がやや高いものの、大学ならではの研究機関や大学院への進学を見越したカリキュラムなど、より深く、広い見地から学べる環境が整っています。
理学療法士としての国家資格取得だけを目指しているのではなく、視野を広く持つための学びの環境や設備が充実しているのが大きな特徴でしょう。
また、私立大学では、カリキュラム内に海外での研修を取り入れているところもあり、さらにグローバルな知識が身につく可能性が広がります。
理学療法士として、医療機関や福祉機関といった臨床現場を目指すだけではなく、将来的に研究職として大学院まで進みたい場合、また、教育機関への就職を考える場合には、大学への進学を考えた方がよいかと思います。
就職先によっては、専門学校卒に比べて大卒の方が高い初任給が設定されていることもあります。
⇒公務員系の病院や大学病院などの大きな病院では、給料の差が出ることがあります!
専門学校に通って理学療法士になる場合
続いて、専門学校の受験資格取得にかかる学費やメリットを考えてみましょう。
専門学校では、学校によって在学する期間が異なったり、カリキュラムの違いから在学する期間を選べたりするため、個々に条件が異なります。
平均的な学費としては以下のとおりです。
理学療法士の受験資格を得るまでにかかる学費
- 昼間部(3年間)……3年間で360~420万円程度 (年間120〜140万円程度)
- 夜間部(4年間)……4年間で360~440万円程度(年間90〜110万円程度)
※夜間部の場合は学校によって社会人支援金制度あり
年間で約平均で110万円前後の費用がかかりますね!
理学療法士になるために専門学校を選ぶメリット
専門学校は、一般的に大学よりも安い学費で受講できるのが大きなメリットです。
また、専門学校は3年制のカリキュラムで学べるところが多いので、最短で国家試験を受けられる可能性が高くなります。
しかし、大学4年間で学ぶことを3年間で学ぶとなると、授業の進行などは大学と比べてやや厳しく設定されているケースもあります。
加えて、夜間部を設けているのは専門学校だけであり、日中に働きながら受験資格を得たい場合には、専門学校を選ぶ方がよいかと思います。
また、夜間部の場合は昼間部に比べて年間の学費が安く設定されており、社会人の方がキャリアアップのために入学される場合は特別支援金などの援助が得られる場合が多く金銭面的にも大学よりは通いやすくなっています。
理学療法士国家試験の難易度や合格率は?
2019年2月に行われた「第55回理学療法士国家試験」の結果は、以下のとおりです。
合格発表:2020年3月23日
受験者数:12,283人(10,749人)
合格者数:10,608人(10,019人)
合格率:86.4%(93.2%)
※()内は新卒者のみの割合
理学療法士国家試験 合格率の推移
「第55回理学療法士国家試験」は、一般問題(1問1点、157点満点)と実地問題(1問3点、120点満点)の構成でした。
合格の基準は、以下のようになります。
- 総得点 167点以上/277点
- 実地問題 43点以上/120点
合格率も比較的高い水準をキープしているため、養成校で学習した内容をしっかりと身につけておけば、十分に国家試験に合格できる難易度と言えるでしょう。
あまり勉強せず留年した子もいましたが…
3年間、4年間最後まで留年することなく勉強していけば、合格できるかと思いますし、世間一般の資格の合格率より高いかと思います!
認定理学療法士やケアマネジャーを取得してスキルアップ!
理学療法士取得後の話ですが、スキルアップする方法は数多くあります。
私の取得して認定理学療法士とケアマネジャーという資格です。
認定理学療法士とは?
理学療法士取得後、新人プログラム研修を経て、勉強会や学会などに参加してポイントを貯めてます。
また、実際の患者様の症例をまとめて試験を受けることで認定理学療法士を取得できます。
認定理学療法士は理学療法士+専門性の高いジャンルがある理学療法士という形になります。
例えば
- スポーツに特化した理学療法士
- 脳梗塞など脳血管疾患に特化した理学療法士
- 呼吸器に特化した理学療法士
などあります。
と証明できる資格です。
私は認定理学療法士を取得して、実際に名刺を拝見していただき、別の仕事のオファーがあったこともあります。
ポイント
そのため、今後理学療法士より認定理学療法士として専門性の高い理学療法士のが生き残っていくかと思いますので、おすすめします!
ケアマネジャー
ケアマネジャーとは、医療職を5年以上実務経験があると、試験を受けることができる資格です。
理学療法士とはまったく異なった職業ですが、より患者様に近い位置でサポートできる仕事ですので、おすすめです。
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まとめ
★理学療法とは
病気やケガにより、体力や筋力などが低下したことによって、やりにくくなった基本的動作能力の回復を図ることが、理学療法です。
★理学療法士の仕事内容
- 痛みの原因に対して、実際に触り治療
- 適切な運動を指導して筋力強化やパフォーマンスの向上
- 電気刺激など機器を使って治療
ポイント
・費用をいかに抑えて、最短で理学療法士になりたい方は3年生の専門学校がおすすめ!
・じっくりと学び、様々な資格や研究などもしてみたい方は4年生の専門学校、大学がおすすめ!
理学療法士は国家資格であり、就職難になることは現状ありません!
以上ケアコトでした。