そこで、特養と老健に絞って、どちらのが働きやすいのかをご紹介します。
こんな方におすすめ
- 介護士が特養と老健で働くメリット・デメリットを知りたい方
- 自分がどちらに向いている人なのか知りたい方
- 就職、転職する前に必ず知っておくべきことを知りたい方
以上の方にわかりやすくご説明します。
この記事を読んで頂くと、
- それぞれの施設のお金事情、介護士としての仕事内容を知ることができます
- 自分の考えと施設での働き方が一致しているのかがわかるので、就職や転職の手助けになります
では詳しくご紹介していきます。
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特別養護老人ホーム(特養)とは?
特別養護老人ホーム(特養)で働く場合:介護士の仕事内容
特養の主な仕事内容は、
- 食事
- 排泄
- 入浴の身体介助
を中心にサポートします。
その他にも
- 健康管理
- 生活支援
- 緊急時の対応
などがあります。
レクリエーションやイベントを企画して、楽しく生活してもらうのも特養で働く介護職員の仕事のひとつです。
従来型では、大勢のスタッフで大勢の利用者さんをまとめてケアします。
一方、ユニット型は1ユニット10人以下の利用者さんを限られたスタッフで担当するため、細やかなケアができる反面、介護スタッフ1人あたりの負担は大きくなります。
特養と老健のことがすべてわかるように徹底比較した【介護保険施設を探す方法】特養と老健の違いは?入所基準を徹底比較もご覧ください!
特養での介護士の平均給料
特養で働く介護職員の平均給与は、どの資格でも介護職全体の平均より高くなっています。
常勤の場合の月給は、無資格者でも約29万円、介護福祉士になると約34万円、介護支援専門員約38万円となっています。
老健に比べて、無資格者で約2万円プラス、介護福祉士は約1万円プラスです。
(介護支援専門員はほど同額です。)
入居者さんの人数別で見てみると、30人以下の施設では平均給与が約32万円であるのに対し、101人以上の施設では約35万円と3万円以上高くなっています。
ポイント
給料を重視したい方は、特養がおすすめです!
特別養護老人ホームで働くメリット・デメリット
特養で介護士が働くメリット
- 介護度の高い人が多いため、身体介護や認知症の方のケアなど介護技術の向上につながる
- 経験を積んだベテラン職員も多く、知識やスキルを自然と習得できる
- 終末ケアで終の棲家として利用する方が多いので、一人の利用者様と長期的な介護ができる
- 給料が他の施設よりも高め
特養で介護士が働くデメリット
- 介護度の高い利用者さんが多いため、身体的な負担が大きくなる
- 看取りも行うため、介護経験が少ない人にとっては精神的な負担がある
- 大規模施設の場合はケアが機械的・画一的になりやすく、ルーティンワークが多い
長期的に、利用者様と関わってサポートしたい方は特養が一番おすすめの施設になります。
しかし、重症度の高い利用者様が多いので、介助負担など負担も多いです。
特別養護老人ホームで介護士として働くことが向いている人とは?
特養は身体介護がメインとなるため、まず体力に自信があることが基本となります。
看取りもあるため、精神的にもタフである人に向いているかと思います。
また、介護技術を身につけたい、認知症ケアを身につけたいという人にもおすすめです。
利用者さんの生活を24時間365日支援しますので、長期的に深く関わることができ、じっくりと向き合えるケアを目指す人にも向いています。
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介護老人保健施設(老健)とは?
介護老人保健施設で働く場合:介護士の仕事内容
老健では医療ケアやリハビリがメインのため、医師や看護師、理学療法士なども勤務しています。
その中で介護職の仕事は利用者さんの状態に合わせて、
- 食事
- 入浴
- 排泄
などの身体介助や生活援助を行うことです。
老健は病院と老人ホームの中間的な存在となり、介護がメインの特養に比べると要介護度が低い方も多く、身体的な負担は少ない傾向にあります。
夜勤では多くの施設で看護師が配置されているので、緊急時には看護師が率先して対応するので、安心感があります。
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【介護保険施設を探す方法】特養と老健の違いは?入所基準を徹底比較
老健での介護士の平均給料
老健で働く介護職員の平均月給は、特養より低いものの他の介護施設に比べると高くなっています。
夜勤手当がつくかつかないかの差による違いが大きいようですが、無資格の場合は約27万円、介護福祉士であれば約33万円、介護支援専門員は約37万円となっています。
入居者人数別では、60人以下の老健の平均給与が約31万円、101人以上では約33万円となっています。
介護老人保健施設で働くメリット・デメリット
老健で介護士が働くメリット
- 医療ケアやリハビリなどの専門知識や技術を学べる
- 在宅復帰が目標なので、利用者さんがリハビリやケアで良くなっていく姿を間近で見ることができる
- 特養に比べ介護度の低い利用者さんが多いため、身体的な負担は比較的軽い
- 夜勤の際も医師や看護職員が常駐しているため、緊急時でも安心できる
老健で介護士が働くデメリット
- 医療法人が運営者であるケースが多いため、施設によっては医師や看護師など医療職の発言権が強い
- 3ケ月で退所する利用者さんが多く、入れ替わりが激しいため人によっては負担になることもある
- 長期的に利用者様と関わることが少ないので、じっくりサポートしたい方には向かないかも
介護老人保健施設で介護士として働くことが向いている人とは?
老健は利用者さんの入れ替わりが多いため、多くの人とコミュニケーションをとるのが好きで、状況に応じた判断ができ、自発的に行動できる人が向いています。
また、医学・看護やリハビリの知識と技術を学び、介護士としてのスキルアップを目指す人にもおすすめです。
老健は介護士だけでなく、医師や看護師、理学療法士など医療従事者と一緒に働くため、他職種の人の考え方や視点を受け入れられない人には難しい職場でもあります。
ポイント
利用者様が良くなっていくことで、介護士のサポート内容も変化してくるので、そのような介助の適正などを学んだり、多職種連携していきたい方は老健がおすすめです!
自分が特養と老健のどちらのが向いているかわかる3つのチェックポイントとは?
夜間に介護士スタッフのみの対応でも大丈夫だと思えるか?
特養と老健の違いといえば夜間に看護師が常駐しているかどうかですよね。
夜間に看護師がいると、利用者の急変時や転倒時の対応は看護師が基本行います。
現場の介護士の声
それでも看護師がいてくれると安心だという方は老健で働くべきです!
また看護師が夜間常駐していないときには
- 介護士が電話で医師に指示をもらう
- 救急車の手配をする
- 急変時等に家族に連絡する
などとやるべきことが多く出てきます。
現場の介護士の声
それよりも介護士をベースに夜間勤務をしたいのであれば特養で働くべきです!
様々な職種のスタッフとケアについて話し合いたいか?
老健で勤務すると、医師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、相談員、ケアマネージャーと毎日顔を合わせて利用者のケアについて話し合う必要があります。
様々な職種の方と連携するのが楽しいし、経験も積めるからいいね!と思う方は老健の方が良いかと思います!
現場の介護士の声
ある程度は介護士の意見を反映してほしいという方は特養の方が良いかと思います。
老健でも、スタッフや環境によっては、介護士の意見も傾聴してくれる施設もあるのは、一参考にしてください。
何年間も同じ利用者様と向き合えるか?
特養は老健に比べると「終の棲家」として利用されます。
介護士は何年も勤務していると利用者様と信頼関係が芽生えて、親密になります。
長期的にサポート勤務したいのなら特養が良いかと思います。
現場の介護士の声
逆に老健の利用者は退所して有料老人ホームへ行ったり、特養へ行ったりとすることが多々あります。
しかし、老健では入所期間が短い方などもいますので、どのような行動するのかなど把握しにくいことがあるので、より注意が必要になります!
施設(特養・老健)を選ぶ時に知っておくべき2つのポイント!
そこで、自分に合った施設を選ぶポイントを2つご紹介します。
自分が何を重視して就職、転職するのか
1つ目のポイントは、就職、転職の際に、“なにを最も求めるのか”を考えるということです。
安易に転職先を決めてしまい後悔する人は多いです。
そうならないために大切なのが、自分が何を重視して就職、転職するのか、譲れないことをしっかりと考えることです。
特養と老健を比較する場合、知識面では、
- 老健では「医療ケアやリハビリなどの専門知識や技術を学びたい」
- 特養では「身体介護や認知症のスキルを高めたい」
この2つになるかと思います。
転職する方の場合
転職したい方の場合は、これまでどのような仕事をしてきたかを思い起こし、すべての職務経歴を書き出してみましょう。
これから就職する方は、どのような場合で働きたいか、まずはどのようなことを学びたいか紙に書いてみましょう。
そこから自分の強みや弱み、仕事に対する価値観を明確にしていきます。
この作業を行うことで自分がどのような介護職員なのかを知ることができ、3年後、5年後に自分がどうなっていたいのかを考えることで、どちらを選択すべきかが自ずと見えてきます。
希望の働き方と一致するのか、情報収集を行い、比較検討する
2つ目のポイントは、情報収集をしっかりと行い比較検討するということです。
老健では医療職との連携が密になりますが、施設によっては医療職の発言権が強かったり、利用者さんの生活そのものではなく、病気や怪我の治療に重きを置いていたりする場合もあります。
介護職として、ご自身の希望する働き方や考え方とズレがないか、事前に確認しておくと良いでしょう。
その他にも、利用者さんや職員の人数も働きやすいかどうかの違いに影響します。
施設のホームページや求人情報だけでなく、
- SNS
- 口コミサイト
- 身近な人からの評判
など、メリット・デメリットも把握しておくことが重要です。
そのうえで、給料面や福利厚生などの待遇、スキルアップへのサポートの有無、職員構成や配置、夜勤体制、職場の雰囲気などを比較検討しましょう。
まとめ
★特養と老健を比較
特養のメリット・デメリット
ココがおすすめ
・施設の中でも、高額給料!
・利用者様とじっくり向き合える
ココがダメ
・介助負担、精神的負担など高い傾向がある
・夜間に看護師がいないので、急変対応などをする必要がある
老健のメリット・デメリット
ココがおすすめ
・介助量が少ない方もいるので、肉体的負担は特養より少ない
・多職種がいるので、スキルアップしやすい
・夜間も看護師が常駐しているので、安心できる
ココがダメ
・多職種がいるので、発言力が弱い時がある
就職や転職の際に確認しておくべきポイント
- 自分がなにを重視しているのか、譲れないことをしっかり考えるべき
- 希望する働きと一致しているか施設先のあるゆる情報を確認しておくべき
そのためにも、自分の考えや施設ごとの介護士としての役割を把握しておくことが大切です。
一番大切なことは、自分がどのような目的で働きたいかをもう一度考えてみてください!
以上ケアコトでした。